cocoせせらぎホームページ 2022・6・6
せせらぎ遊歩道の ”なつかしい草花” 苑
「苑」といっても私たちのつくった苑は 幅1~2メートル 長さが15メートルくらいの遊歩道沿いの細長い小さな空き地です。そこに昔から日本の街中や野原に咲いていたなつかしい草花を植えていこうと思いたったのは 今年の春。
ことの発端は私のスミレ愛 せせらぎに移ったときにも大好きなスミレを前の家から持ってきて ベランダのプランターで咲かせていました。せせらぎの裏庭にも植えてみたのですが 土が合わないのかすぐ消えてしまいます なかなか気むずかし屋のスミレ。
部屋のベランダで大繁殖したスミレの株を 去年の秋に思い切ってcocoせせらぎの目の前の遊歩道脇に植えてみました。朝晩水やりを欠かさず 寒い冬も越して今年の春 なんと濃紫のスミレの小花が うつむき加減に葉の陰にかくれるように咲いているのを見つけたのです! いっしょに植えたタツナミソウも白い花を小波のように揺らし ジュウニヒトエも元気に花穂をだしました。
スミレはここが気に入ったのかな? ということは他の野草もこの空き地で育つかな? よし ”なつかしい草花” 苑を試してみよう! ということで春のあいだ毎日 せっせとせせらぎの裏庭から遊歩道脇へ いろんな草花を移していきました。ベランダからも移しました 80を過ぎて私にもし何かあったときにベランダに訳のわからない鉢が並んでいたら とても迷惑ですから・・・ノコンギク ワスレナグサ ホタルブクロなど どんどん。
これまでも目の前の遊歩道脇が荒れているなぁと気にはなっていたのですが なにやら忙しく せせらぎ入居6年目 念願の “ 趣味の園芸 “ をはじめることになりました。 花屋にならんだチューリップ ユリ カーネーションなど 色鮮やかな栽培種の花ももちろんきれいですが 野山や街中でそっと咲く野草の美しさ! 土と空気と水と太陽の光に守られて いちばん合った場所で一所懸命咲いている山野草に出会うと 何か語りかけてくるような・・・
「花は 見える世界と見えない世界をつなぐ 世界で一番かんたんな魔法です。すべての花や木に妖精はいます。」これは最近出版された『花を飾ると 神舞い降りる』という本の広告コピー(本は買っていないのですが~~笑)。たしかに遊歩道で咲きはじめたホタルブクロなどを見ても 色も形も不思議! 神の手による魔法!としか思えません。その花の最高の一瞬を切り取って花瓶にさした一輪の野の花には まさに神が舞い降りて 見る者にエネルギーを与えてくれます。
初夏に向けて「季節ごとに花が咲くといいな~」とか「オジギソウなんかあったら子どもも楽しむかもしれない」などと言っているうちに “苑” がだんだん広がっていきました。それを見てカフェ・ボランティアの方が「私は民生委員をしていたから ここの会長さんをよく知っているのよ。その方に一言 cocoせせらぎが遊歩道に植物を植えるから と断っておいたほうがいいかも・・・」と言って すぐに電話をかけてくださいました。「昔なつかしい花を植えるなら 散歩で通る人も楽しめるし いいことだ」と会長さんが言われたとのこと。ありがとうございます! 草花苑がんばります!
会長さんが言われるように 散歩しながら草花を愛でていく人の多いこと 遊歩道にしゃ がみ込んで作業していると「これはなんていう花?」「同じのが家にあるんだけど名前がわからなくて・・・」など声をかけて行かれます。そうだ植物のそばに名前をつけたらもっと楽しいかも ということでまたカフェ・ボランティアさんに相談すると 竹林からちょうどいい大きさに切った竹の名札を数十枚 用意してくださいました。それに防腐剤やニスを塗って 写経の先生である我がライフサポーターさんにすらすらときれいな字で 草花の名前を書いてもらいました。名前をつけるとますます立ち寄って見ていかれる方が増えました。
「何やってるの?」と小学生の男の子。「お花が喉が乾いたって言ってるから お水あげてるのよ」というと「僕もやりたーい!」と長柄ヒシャクで江川の水をいっぱいに汲んでヨタヨタしながら水をやってくれます。 同年輩の女性が「これは何色のスミレ?」と聞かれるので 濃い紫だと言うと「うちの庭に薄紫のスミレがいっぱい増えてるの。要りますか?」「嬉しい!ぜひ分けてください。」すると その日のうちに大きな株を二つ持ってきてくださったり・・・ 楽しい出会いがたくさん。そしてうしろの江川せせらぎではカモの子育て時期で コガモたちがお母さんを呼ぶピーピーという鳴き声が聞こえてきます。 まるで地上の天国 花など相手にしていられる平和に感謝。 (土)