皿洗いって いつまでできるかなぁ?
2025・1・25
おそなえ餅が棚にまだ飾られ 正月気分が残っている1月6日の朝 ひとり入院中で9人のメンバーでしたが 明るい陽射しのサロンに集まりました。
今年最初の入居者会議 いつも”会議はサッと終わろうね”と言ってるのに 今日も解決が難しいテーマが出てきて いろんな意見が交わされました。
そのテーマとは?
メンバーのみんなが一年一年 日常の動きがむずかしくなってきているなかで ”食器の後片づけ” について話し合いたい と提案があったのです。
食事スタッフの方は夕食を作りおわると帰宅 私たちは「美味しかったね~」と食べおわったら 後片づけは自分たちでやろうということになっています・・・できるだけ自立の生活をめざして!
ところが お盆にのった重い食器類を両手で持って 転ばないように流しまで運ぶのがむずかしくなる・・・腰や腕が痛んでくると流しに立って皿を洗うのがつらくなる・・・乾燥機にいろんな形の食器を詰めこむのがややこしい・・・流しを磨き布巾を洗いゴミを袋に詰めて外のゴミバケツに入れるまでの作業はシンドイ・・・まして1時間後に食堂にひとり降りてきて乾いた食器を棚に納めるのはもう億劫! 忘れることもあるしね・・・と これらは程度の差はあっても みんなが感じている煩わしさです。
「乾燥機をやめようか? 自然乾燥とか・・・お皿ももっと軽いものに変えて 片付けをシンプルにしようよ。」
「乾燥機がないとダメ! 水分が残ると菌が繁殖して 食中毒につながる。」
すでに「後片づけは卒業したい」と言うメンバーも二人います。
他に「代金を支払って外注にしたい」と提案する人もいます。
「当番制にしているからきつくなるんじゃない? 皿洗いも せせらぎ生活がうまく回るためにできる人ができる範囲でやっている”小さな仕事”の一つと考えて できる人がやればいいじゃない?」
「そうなったら できない人は申し訳ない気持ちになる。」
「じゃあ やらない人は空き瓶に一回10円とか50円とか入れて 一ヶ月たったらそのお金でみんなでビール飲むっていうのはどう?」
「中のメンバーじゃなく外の人にお金を払ってやってもらうのが一番気楽だね。」
「うん そういうこと。」
「私は台所仕事から離れたくない。やめたらあっという間にフレイルになってしまうから できるだけ長く好きな台所仕事をつづけたい。好きなことをつづけていれば 元気を保てるって言うじゃない?」
などなど・・・いろんな意見が出てきました。
あれ? これってcocoせせらぎの柱「自立と共生」を実際に即して考えるのに合っているテーマなんじゃない? 自立と共生という抽象的な概念の中に ”皿洗いという具体的な行為” をどのように落としこむか? 私は8年もここに住みながらまだうまく理解できていない「自立と共生」 それを実生活に応用して考えてみるいい機会になるんじゃないか とふと感じたのですが・・・
会議はもう予定の時間を過ぎていました。どんな答えを私たちは出すでしょうか? つぎの機会に報告したいと思います。
冬のサルスベリ 春には葉をさかんに出し 夏・秋にかけて花を雲のようにたくさんつけたのに・・・いま川の淵に何事もなかったかのように立つ裸木