cocoせせらぎに暮らして   2021・2・12

DSC_0473                            開きはじめたせせらぎ沿いの河津桜

共生ってなんだ?                 2021・2・12

コロナがやってきて 世界中のみんなが分かりあったことがあるのではないでしょうか。それは人間ってやっぱり集まりたいんだ なにか楽しいことを一緒にやりたいんだ・・・ということ。

街のようすをテレビで見ても 繁華街にはコロナ下でもやはり人が集まり 夕闇の道端でビールの栓を開けてふざけあう若者たち。高齢の私たちだって 今は密を避けて一人一人部屋で食べているので食堂に夕食を取りにいくのを楽しみにしているのです。食堂でお仲間の顔を見ると元気が出るし 一言二言声を交わすだけでホッとします。また いつバス券やPASMOを使って友だちに会いにいけるかなぁ・・・と外に出るのを待ちわびてもいます。

「『人』という字は 両方がほら!支え合っているでしょ?」と 仕事をする中でよく聞いた講演者の言葉です。それを地でいく「支えあって一緒に生きていこうよ」というグループリビングの暮らし方。体・心・お金の面で「自立」し でも1人暮らしではなく ゆるやかに支え合う「共生」の暮らし方 「自立と共生」に共鳴してcocoせせらぎに10人が集まったのですが・・・

トットコ自由に歩いていく体力があり 心も10人十色それぞれ好きな方向を向き 日々の生活をそこそこ維持できる経済的基盤もあり 今までの人生の積みかさねで勝ちとってきたといえる「自立」。だから自立は私たちにとって わりと納得しやすいテーマです。ところが「共生」となると そう簡単ではありません もっているイメージがみんなちがいます。よかれと思ったことが。。そんなはずじゃなかったんだけど。。こっちの方がいい。。あっちの方が。。と みんな頑固です(私も)。  共生ってむずかしい!

もし誰かがちょっと離れた所から見て 70、80のジジババがこんなこと・・・と思うくらい アニメにしたらさぞ面白い作品になるかなぁと思うくらい ほんのちょっとした行き違いの小さな場面が日々くりひろげられています。最後まで社会の中で生きていけると思えば 楽しいとも言える毎日ですが。

先日 cocoせせらぎがよくお世話になる介護事業所ホッとスペースが 「共生」というテーマでzoomシンポジウムを主催されたので 参加してみました。そのなかでホッとスペース所長佐々木炎氏が共同体の共生ということについて 次のように話されました。

『共同体としてうまくいっているなぁ 共同体のなかで虐待とか自殺とかいじめというような困った問題がないなぁ という例をみると かならずそこに三つの条件がある。          ①その共同体を構成している人たちは とくに仲よしでもなく お互いが挨拶する程度     ②でも何かあった時には助け合う                             ③構成員同士 失敗したら「そんなこともあるよなぁ」と許しあえる             この三つの条件がある所は うまくいく。                        今 自己責任といわれ自立を迫られ世の中がパンパンになっている時 支えきれない家族が虐待や自殺を起こしているが それを支える地域とか もう少し狭い範囲のグループやいっしょごはんの助け合う仲間が コロナ下で大切になってくる。』  と話されました。

本当にそうだ 私たちも柔らかい心をもって生きていきたい。小さい時から人に迷惑をかけないようにとしつけられ 仕事では失敗を許されないで生きてきた私たち。なにかあったときには気軽に「助けて!」と言える・・・失敗したら「私だって失敗することあるんだから」と許しあえる・・・せせらぎを そんな自然な互助の場所にしていきたい。

せせらぎの入居者がやっと10人になって運営が落ちつき 今あらためて共生ということを学ぼう!というところまで 辿りついたんだなと思います。コロナがおさまってきたら「高齢者が共に生きる」をテーマに勉強会をはじめる予定です。 (R)