cooせせらぎホームページ  2022・7・20

cocoせせらぎホームページ 2022・7・20

*共生 *共助 *相互扶助 *助け合い *利他* * * * * *  

こうやって言葉を並べてみると なぜかオナカのあたりがもぞもぞしてくるような居ごこちの悪さを感じるかもしれません。今この国で これらの言葉は遠慮がちに存在しています。大きい声で言えないので 小声でちょっとついでに言ったみた・・・みたいな後ろめたさを感じながら言う言葉?といったらいいでしょうか。                             なぜそうなってしまったのだろう? IMG_0005

その答えを 6月半ばの新聞で見つけました。日本は「世界人助け指数」という国別ランキングで 114の国・地域の中で最下位にあるという記事(英国の慈善機関チャリティーズ・エイド財団調査2022)。世界中で一番 助け合いの下手な国民らしいです。              政治学者の中島岳志さんは 「この調査結果は 自己責任論・小さな政府論(緊縮財政と自助努力論)・生活保護バッシングなどにいきついた戦後民主主義のあだ花ではないか」と解説していました。

今回「共生」などのちょっとややこしい言葉をとりあげたのは 今わたしたちが住んでいるcocoせせらぎが これらの言葉と真正面に向き合わなければならないのかな・・・というタイミングにさしかかっていると思うからです。なかなか荷の重いテーマなので 1回ではまとめきれず2回、3回になるかもしれません。IMG_0019

現在のcocoせせらぎは 10人全員が健康に大きな問題がなく それぞれ自由な時間を楽しみ 夕食のときに集まってお互い「元気だね」と確認しあう そんな生活が続いています。これがずーっと続くといいね と言っていますがそんな訳はなく かならず5年たたないうちにこのバランスが崩れることは みなの暗黙の合意です。自分が一番のケースになるかも とみんな自覚しています。

その時がきたら 病気の種類 重篤さ 一人一人の考え方によって

①いろいろ面倒なことは考えないで 介護付き有料老人ホームなどに移る という人

②介護ヘルパーさんやまわりの人たちの助けを借りながら 最後まで馴れ親しんだcocoせせらぎで過ごしたい人

の二つに分かれると思います。

①を選ぶ人のために 現在この周辺にある施設の見学ツアーを計画していて いざという時の心づもりができるようにしたいね と言っています。

②のケースを選んだとき 共生 共助 相互扶助 助け合い 利他(利己の対義語)などの言葉がテーマとして立ちあがってくるわけです。IMG_0020

cocoせせらぎで最後まで過ごしたいと望んだ場合 どんな場面が想像できるだろうか・・・認知症かもしれない 重篤な内臓疾患かもしれない 大怪我などの後遺症 もしくは老衰など 私たちにとって未知の世界・・・たぶん訪問医療のお医者さんとも相談しながら 訪問看護・訪問介護の助けを最大限お願いして過ごすことになるでしょう。

さいわいにも歩いて10分のところに地域医療に熱心な先生がおられ 重い病気の場合 月極契約で24時間訪問医療を受けることができます ラッキーです **                                                           歩いて15分のところにcocoせせらぎ開設以来ずっと相談にのってくださっている非常に良心的な介護事業所があり cocoせせらぎならヘルパー派遣で十分看取りまでできる と言っていただいています   超ラッキーです***

このようにラッキーが重なっているcocoせせらぎですが やはり医療と介護の隙間を埋めなければならない時間が出てくる。小さな小さな隙間 でもそこへのヘルプがなければ居つづけることが不可能になるような大事な隙間・・・それをどうやって埋めたらいいでしょう。

有償ボランティアであるスタッフさんから有料サポートを受けることができるかもしれない ライフサポーターさんの勤務時間内ならお願いできることもあるかもしれない しかしおたがいの日常を一番よく知っていて 精神的にも頼りになれるのが仲間ではないかと気づきます。このとき私たちは「共生」とか「助け合い」という言葉に向き合うことになります。

今でももちろん “自立と共生” が看板のcocoせせらぎ お茶を入れてもらう・ご飯をよそってもらう・花を生けてもらう・戸締りを気にしてくれる・親しい同士で病院につきそう などなど 小さな仕事を自主的に分け合いながら 助け合いながら生活しています。             しかし元気なときに助け合うのと 人生の最終局面の看取りに近い時間を共有するのでは だいぶちがうかもしれない。                                  一番のちがいは 人生最後の場面ではおたがいに助け合うのでなく 助ける行為をする人とそれを受け取る人にキッパリ分けられ 立場が逆転することはなく いつかお返し! ということも叶わないということです。

また私自身の想像では 助ける行為をする人になるのは断然たやすく 受け手になることは断然つらい と思うのです。そんなことをつらつら考えていたとき『思いがけず利他』という本に出会いました。利他とはなにか・・・ そのことについては つぎの機会に。

cocoせせらぎで看取りは可能か・・・私たちは挑戦しつづけていきたいと思っています。                            (土)IMG_0021

せせらぎ遊歩道で草花の世話をしていたときお知り合いになった女性からサボテンをいただきました。7月はじめのある日 見る間に花の茎が立ちあがり次の日に咲いて1日で咲き終わりました。